諸規模店舗においてはHACCPの考え方を導入すればいいことになっています。考え方とは、重要管理点の監視とその記録を取ることになります。普段から食中毒に注意して料理を提供しているのは当然のことです。その実施していることを客観的に確認して、注意が必要な工程について基準を決めることで確実にリスクを低減できるからです。
一度自分の提供している料理が、食材の調達から調理して提供するまでの工程を書き出してみましょう。その中で温度の変化があるところは雑菌が繁殖する恐れがあるので、注意が必要です。HACCPでは、危険温度帯として10度から60度の間に食品をさらさないように忠告しています。この温度帯では細菌は増殖しやすく、食中毒の原因になってしまいます。
たとえ加熱したあとでも、冷却時にこの温度帯になる時間がながければ、リスクはあります。そこで温度変化がある工程では、この温度帯にさらされる時間を極力下げること、しっかりと加熱することが求められます。HACCPの考え方によって書き出した工程に温度と時間を記載して、そのとおりになるように調理を行います。もし温度がわからないようであれば、表面の変化や肉汁の色などで判断します。
このように全数を監視して、記録することが求められています。この対象は顧客が食べるまでに間なので、持ち帰りの食材は特に気にしなければいけません。食べるまでに覚めるような食材は、充分に冷めてから渡すなどの工夫が必要です。