昔の温度計といえば、それは幼い頃学校で見かけた温度計ではないでしょうか。家庭サイズのものよりも大きいのが特徴でした。細長いガラス管の中に、赤い色で着色されたアルコールが充填されていました。気温が上昇すればアルコールの体積が膨張しますので、それに伴ってガラス管の中のアルコールが上昇していく仕組みです。
これと全く同じ仕組みが水銀を利用した体温計です。ちがいはアルコールの代わりに水銀が充填されていることです。水銀の膨張係数はアルコールの膨張係数よりも大きいですから、それで人間の体温を測定するのに最適であると判断されたわけです。今ではアルコール式のものも水銀を使ったものも、デジタル表示が可能なセンサー式にとってかわられました。
例えば病院などでも、今ではデジタル式のセンサー体温計が使われるようになっています。日本は東京を中心としてコロナパンデミックで大変なことになってきています。コンビニエンストアやスーパーマーケットにお出かけする時でも、入店する前にセンサー式の温度計で体温を測定されますので、それだけでも大きなストレスがかかってしまいます。唯一の救いは、体温の測定時間が極めて短いということです。
手のひらや、顔の額の部分を専用機にかざすだけで、瞬時に体温がデジタル表示されます。こちらもセンサー式の温度計のひとつであるということができます。技術の進歩というものはとどまるところを知りません。これからも温度計や湿度計は進化を続けていくのではないでしょうか。