温度履歴の仕組みと用途について

温度履歴は、その言葉の通り温度の変化を履歴として記憶するものです。温度履歴を知ることで、温度変化などによって発生する化学変化を知ることができるもので、同じ物質を作り出すために必要な情報を得るものです。温度履歴を得るためには温度計に記録機能を付け加えるもので、長時間に亘って記録を行えるようにしたものです。用途によって値段も変わってきますが、5千円程度のものから数万円もするような高精密なものまであり、産業用や研究用として幅広く利用されています。

また情報を記録し続けるだけでなくリアルタイムで情報を発信するものなどもありますし、センサーを複数設置して、電波で情報を送り、それらを集中して記録管理するものもあります。なお、最高気温と最低気温だけを記録するものであれば1千円程度でも購入することができます。温度履歴が重要な意味を持つ分野としては、菌類の培養やコンクリートなどの硬化があります。菌類は適切な温度管理が必要であり低温では活動が不活発で培養が進みませんし、高温になると菌が死んでしまう場合があります。

このため温度を適切に管理するためにも温度変化などを記録する必要があります。またコンクリートは、温度や湿度によって硬化する速度が変わってきます。このため温度情報を記録しておくことでどの程度の強度に達しているか知ることができます。このため施工不良を防ぐほか正確に温度変化を知ることで、コンクリートが硬化するまでの待ち時間を減らすことが出来ます。

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